Soweto Gospel Choir

“Live at the Nelson Mandela Theatre” ライナーノーツ

1. Jesu Ngowethu  (ズールー語。過去未収録曲)
ズールー語によるトラディショナルソング。私たちのイエス様(Jesu)。バックのコーラスに流れるSiyabonga!とは、(私たちは)感謝します!の意

2. Seteng Introduction
まずメンバーの女性が、高らかに「Sanibonani!」(「サニボナーニ!」ズールー語で複数の相手に対する「こんにちは」)と声をかけ、男性陣が「Yebo(イェーボ)はい!」と呼応するところから、コンサートが導入されます。

3. Seteng Sediba (ソト語。『African Spirit』の1曲目を飾った曲)
ジャンベのリズムに、明るいハーモニーをのせて歌うのは、キリストの血による罪の清めと救済です。
(歌詞大意)あなたの魂を救う血の井戸がある。罪びとたちは、その血によって清められ救われる。罪びとは神を讃美しながら、信仰の門をくぐる。いつまでも神を讃え、アーメン!ハレルヤ!と歌い続けよう。

4. Izwi Lahlab'Inhliziyo (ズールー語。『Afirican Spirit』に収録)
(歌詞大意)神の御言葉(izwi)が、私の心(inhliziyo)に触れた。そして私の過去の過ちを示してくれた。私はゴルゴダの丘において自らの罪を受け入れた。ゴルゴダの丘で神が示された恵みと愛のなんたる麗しさ。私の罪は赦されたのだ。
(注:ゴルゴダの丘:イエス・キリストが十字架にかけられたと言われるエルサレム近郊の丘。聖書には、イエスは人間を罪から救うために、この丘で十字架にかけられたと書かれています。)

5. Ke Na Le Modisa (ソト語。『Afirican Spirit』に収録)
旧約聖書「詩篇23章1節~」~主は私の羊飼い~の部分をソト語で歌っています。
主は羊飼い、わたしには何も欠けることがない。/主はわたしを青草の原に休ませ/憩いの水のほとりに伴い/魂を生き返らせてくださる。(新共同訳『聖書』より)

6. Ziyamazi'umelusi (ズールー語。過去未収録曲。)
Ziyamazi=彼らは知っている。umelusi=羊飼い。 「羊は、羊飼いを知っている」 という意味。
(歌詞大意)彼らは自分たちの羊飼い(イエス)を知っている。彼らは自分たちの父(神)を知っている。

7. Avulekile Amasango/One Love (ズールー語/英語 『African Spirit』に収録)
ボブ・マーレィの代表曲 ♪One Loveと、ズールー語による讃美歌が、見事なアレンジによって楽しい1曲になっています。
ズールー語の内容は、天国への扉(amasango=ドア)は、開いている(avulekile)。だから入ろう!入ろう!私たちの罪は十字架 により赦されるというもので、♪One Loveでは、ひとつの愛・ひとつの心・みんな一緒になろうよ、そうしたら気分もよくなるさと歌っています。
1979年、祖国ジャマイカの政党による分裂を憂いて、ボブ・マーレィは亡命先より帰国。"One Love Peace Concert"を開催し、2人の党首をステージ上にあげ、和解の握手をさせたことが有名です。

8. River Jordan (ヨルダン川) (英語。過去未収録曲)
River Jordanという名前のゴスペル曲は、たくさんありますが、これは南アフリカを代表する国民的歌手Vusi Mahlasela(ヴシ・マシャセーラ)のオリジナル曲。Vusi Mahlaselaは1965年生まれ。吟遊詩人的な風情で、哀調を帯びた曲から、軽みをおびた曲まで、幅広くこなす人気歌手です。
亡くなった母親への、哀切な気持ちと思慕が美しく描かれた曲。ゴスペルにおいては、ヨルダン川を渡るということは、「約束の地(天国)にい く・自由の地に行く」ということの比喩でもあります。バックに流れるThula thula thula mamaというコーラスは、ズールー語で、静かに(安らかに)お母さんという意味。子守歌の定型詞です。
(歌詞大意)母さん。僕は母さんが、ヨルダン川を渡るのを見たよ。僕はずっと母さんの声を聞いてる、とても近くに・・・そうまだ遠くになんか 行ってない。僕は母さんの声を、あのイースターの朝から、聞くのを止めたことなんかないよ。はっきりとわかる、母さんの最期の僕への願いが、僕の運命を明 らかにしてくれたんだ。

9. This Little Light Of Mine; M'Lilo Vutha Mathanjeni; If You Ever Needed The Lord (ズールー語/英語 『African Spirit』に収録)
ゴスペルの定番曲♪This Little Light of Mineに、♪M'Lilo Vutha Mathanjeni ♪If You Ever Needed The Lordという歌詞が重層的に歌われています。♪This Little Light of Mineは、この自分の中にある小さな光を輝かせようという歌ですが、まさに輝きに満ちた喜びの中に歌われています。

10. Ahuna Ya Tawanang Le Jesu; Kammatia /Kammatla(ソト語。『Voices from Heaven』に収録)
Ahuna Ya Tswanag Le Jesu(イエス様をおいて他にない)という題名のソト語のトラディショナル・ソングと、Kammatla (讃美のクワイトソング)のメドレーで、スタジオ録音の時よりも、速いテンポで歌われています。
(1曲目:歌詞大意)イエス様のような方は他にはおられない。私はいたるところを探したし、いろんなところへ出かけたけれど、あのようなお方は探せなかった。そう、そして私はイエス様に出会ったのだ。
2曲目のKammatlaは、讃美のクワイトソング。クワイトとは、1990年代半ばに登場した南アフリカ流ヒップ・ホップ音楽(実際には、ゴスペルや、トラディショナルなど、様々な南アの音楽が融合したものと言われています)。ラップ調の歌詞を男性シンガー二人が声を合わせてシンクロさせて歌います。リ ズミカルですが、ラップ特有の攻撃的な響きはなく、むしろ喜びに満ちているのが特徴です。
(2曲目:歌詞大意):僕たちはジャンプして飛び跳ねた時に、神様を讃美するのさ。僕たちは、ダンスして足を踏みならす、そうやって神様を讃美するんだ。

11. I'll Remember You (英語。『African Spirit』に収録)
原曲は1985年に発表されたボブ・ディラン(Bob Dyran)の曲。歌詞には、
”My dear sweet friend, I'll remember you”とあり、親友のことを歌ったとも、恋人のことを歌ったともとれる内容ですが、ソウェト・ゴスペル・クワイヤは、おそらくこの「あなた」の中に神を 投影して、ゴスペルとして歌っているのでしょう。
(歌詞大意)私はあなたのことを思い出す。他のすべての事を忘れても。あなたは私にとっての真実であり、最高の人だった。・・・たった一人の 時 も、雨の日も嵐の日も、私はあなたを思い出すだろう。バラの花が枯れた時も、日の当たらない影にいる時も、どんな時もあなたのことを思い出す。

12. Jerusalem (ズールー語。『Voices from Heaven』に収録)
ズールー語によるトラディショナル。エルサレムはキリスト教だけではなく、ユダヤ教・イスラム教の聖地でもありますが、特にクリスチャンにとっ てエルサレムは、イエス・キリストが教えを述べ、十字架にかけられて、死して後に復活した、とても大きな意味のある街です。この歌ではエルサレムを、イエ スによる救いが成就した街として歌っています。
(歌詞大意)エルサレムは私が愛する故郷。私の願いも望みもあなたのため。私の瞳は「救いの都」の美しき門と黄金の道を見る。

13. Woza Moyam (ズールー語。過去未収録)
Woza=来てください。クワイヤの前にジャンベが2人、さらに途中から、女性2人と男性2人のダンスも合わせて、歌と踊りのパフォーマスを繰り広げています。 大地が響き、そのリズムが天にまで広がっていくような、壮大な曲です。

14. Introduction
音楽ディレクター、ルーカス・ボク(Lucas Bok)によるMC。
年間9ヶ月にも及ぶ、世界ツアー。毎夜のステージで、疲れることもあるけれど、でもソウェト・ゴスペル・クワイヤは、愉快なメンバーのグルー プ。私たちは、歌い・踊り・そして食べ・・・。時にはそれらを一度にやってのけたりするのです。そして公演の前、私たちはかなり長時間、食堂にいるんです よ。そして食事が終わったら、そのエネルギーをどうやって燃焼させると思います!?それらを、リズム・動き・そして歌に転化させるのです。

15. Table Music(テーブル・ミュージック)
これはDVDで見ると、なおさらショーとしての楽しさが味わえます。ルーカス・ボクのMCを受けて、まず3人の男性が、テーブルに着席します。 スプーン・フォーク・お皿・コップをパーカッションとして、楽器さながらにカチャカチャとリズムを刻んでいきます。そこにクワイヤメンバーの男性ばかり 10余人が、テーブルを囲み、食器パーカッションに合わせて、リズムにのり、左右に首をふり、足を踏みならし、テープル・ミュージックのパフォーマンスは どんどん盛り上がっていきます。その軽快なリズムの上に、今度はさらに男性ボーカルによる美しいハーモニーが重ねられてゆき、クライマックスを迎えます。
コンサートの後半第二部の導入にあたって、女性が今回のコンサート後半の曲を紹介。Spiritual Journeyでもある今回のコンサート。しかし私たちの願いは、南アフリカだけのものではなく、世界の平和・調和・統一(World Union)を願ったものである、ということを述べています。

16. Hakeleje 私がこんな時でさえ(ソト語。過去未収録)
(歌詞大意)私が、すべての罪びとの中でも、とりわけ罪深い状態であった時に、どうやって神様はこんな私に気付いてくださったのでしょうか。私 が、神様に愛されているなんて、本当に奇跡のようです。神様、あなたは、私を長年、探してくださり、そして見つけ出して下さったのですね。主よ、あなたは 私の人生を救ってくれました。私のような者が、神様からこんなにも愛されているなんて、本当に奇跡のようです。

17. Woza Meli Wami (ズールー語。『Blessed』に収録)
(歌詞大意)私の救い主よ、私のところに来てください。私の荷は重く、まるで岩のようです。Woza=来てください。Meli=主唱者・救い主。Wami=私の

18. Amazing Grace (英語。『Voices from Heaven』に収録)
世界中で愛されているゴスペル曲、アメイジング・グレイス(驚くばかりの神の恵み)を、アカペラで歌っています。あまりに有名なこの曲は、奴隷船 の元船長であったイギリス人ジョン・ニュートンが、自分の人生を回顧・反省して、歌詞を作ったと言われています。ニュートンはのちに牧師となり、後には奴 隷貿易廃止に力を尽くし、社会的にも大きな貢献を果たしました。
(歌詞大意)アメイジング・グレイス。なんと甘美なるその響き。我の如き愚かな者をも救いたもう。かつて道に迷いし我も、今や神に見いだされ 盲いていた我も 今や目が見える。

19. Bayete (おお!万歳!) (ズールー語。『Voices from Heaven』に収録)
ズールー語のトラディショナルで、様々な表現で神を讃えた歌です。歌詞の中の「ユダのライオン」「アルファでありオメガ、すなわち始まりであり終 わりである」というのは、共に新約聖書の『ヨハネの黙示録』に、また「教会の頭」というのは、『エペソ人への手紙』に出てくる表現で、すべてイエス・キリ ストを表します。「ユダのライオン」は、ラスタ教のシンボルにもなっており、この表現を取り上げるあたりが、アフリカ的ともいえるでしょう。
(歌詞大意)嗚呼万歳。万歳。ユダのライオン。あなたは教会の頭。アルファでありオメガ、すなわち始まりであり終わりである。偉大で力強い神よ!天の王座に座っておられる。あなたは真実の盾。

20. World In Union (英語。『African Spirit』に収録)。
ラグビー・ワールドカップのテーマ曲ですが、原曲はホルストの組曲『惑星』の「木星(ジュピター)」で、それに独自の歌詞をつけた壮大な曲です。 1995年の南アフリカ大会において、「World In Union 95」が流されましたが、歌はこの大会のものだけではなく、他の大会においても独自にアレンジされています。スポーツを通した新しい時代の幕開けを壮大に 歌った歌で、「心をひとつにして、あらゆる信条や肌の色の人々がより集い、ひとつの世界を作ること、そのことが、たとえ試合に勝っても負けても、歴史を作 り上げることになる、それが勝利である」と歌っており、当時、スポーツによって国民をひとつにできると信じたマンデラ大統領の思いが色濃く反映された曲で もあります。その結果、それまで弱小だった南アフリカチームは、このラグビー・ワールドカップで劇的な快進撃を遂げました。

21. Sisazoyivuma Le Ngom (ソト語。過去未収録)
軽快なテンポの、お祭りを思わせる愉快な曲です。コーラスよりは器楽演奏と踊りにフォーカスされた曲で、楽しかったコンサートの余韻を残します。

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